2024年 比較家族史学会第75回 秋季大会のご案内

日程2024年11月30日(土)

【会場】東北学院大学土樋キャンパス ホーイ記念館3階H301
アクセスhttps://www.tohoku-gakuin.ac.jp/access/tsuchitoi.html

【参加費】会員:2000円  非会員:2500円  院生・学生:無料
【申込方法以下のGoogleフォームからお申込みください。
https://forms.gle/3aX271ZQSkEUMBsB6
申込締切20241124日(日)
※対面での開催ですが、資料については事前にダウンロードをお願いします。
資料のアクセス方法については参加申込み者にメールにてお知らせします。

【託児所】以下の託児所は10月30日から予約が可能です。

必要な方は直接ご連絡下さい。
のびすく仙台https://nobisuku-sendai.jp/n_sendai/index.html
電話:022-726-6181
要予約、6か月以上の未就学児、9時半から16時半まで

【プログラム】

総合司会 土屋敦(関西大学)

10:00~10:10 会長挨拶 三成美保(追手門学院大学)
10:10~10:15 大会運営についてのお知らせ 政岡伸洋(東北学院大学)
10:15~11:30 自由報告  司会 武井基晃(筑波大学)
10:15~10:40 自由報告①玉土大悟(中央大学大学院・博士後期課程)
                「室町期今出川家における家の断絶と再興」
10:40~11:05 自由報告②根本みなみ(東北大学東北アジア研究センター)
                「近世大名家における子女の縁組相手選定にかかわる意思決定について
                            ‐萩藩毛利家を事例に」
11:05~11:30 自由報告③太田素子(和光大学名誉教授)
               「近世瀬戸内における港町の形成と家族・子ども──近世戸籍 にみる民衆生活史」

11:30~12:30 休憩 
12:30~ ミニシンポジウム「日本における高学歴移民女性のワークとケアワーク
     ※使用言語:日本語
司会 賽漢卓娜(長崎大学)
12:30~12:35 企画趣旨説明 賽漢卓娜(長崎大学)
12:35~12:55 鄭楊(中国ハルビン師範大学)
    「均衡と衝突:中国の高学歴女性のワーク・ケアワーク」
12:55~13:15 松下奈美子(鈴鹿大学)
                「1980年代~1990年代の中国人留学生の日本でのキャリアについて」
13:15~13:35 李雯雯(立教大学)
                「国籍や性別による在日外国人の家族形成状況の違い」

13:35~13:45 休憩
13:45~    ミニシンポジウム  
 司会 松下奈美子(鈴鹿大学)
13:45~14:05 賽漢卓娜(長崎大学)
                 「在日高学歴中国人移民女性のキャリア形成の困難:1960年代~1970年代生まれの世代中心に」
14:05~14:25 孫詩彧(国際日本文化研究センター)
                「高学歴子育て女性のキャリア:1980年代~1990年代生まれを中心に」
14:25~14:45 田嫄(中国山東師範大学)
               「在日1980年代生まれの中国人家族の育児支援利用に関する分析」
14:45~15:05 劉楠(山梨英和大学)
              「高学歴移民女性の産後うつのオートエスノグラフィー」

15:05~15:20 休憩

15:20~15:50 討論   司会 賽漢卓娜(長崎大学)・松下奈美子(鈴鹿大学)
    コメンテーター 平井晶子(神戸大学)
    コメンテーター 李善姫(東北大学)
15:50~16:00 閉会挨拶 野辺陽子(副会長・日本女子大学)

【シンポジウム趣旨説明】
「高学歴移民女性の移住過程におけるワークとケアワーク」
賽漢卓娜(長崎大学)
 近年の日本において、加速する少子高齢化に伴う労働力不足と経済的なグローバル化を背景に,留学生の受入れがさらに重視されるとともに,外国人の就労・定住に関する規制も大きく緩和されている。こうした背景の下で,日本は、高い技能レベルの移民に対しても積極的に受け入れを行ってきた。2012年に導入された高度人材ポイント制度(狭義的専門職移民)は代表的な例である。学歴や職歴、年収や日本語能力、職業に関する資格などの合計ポイントで決められる。しかし、日本は高度人材の獲得は困難である。理由として、賃金の相対的な低さ、昇進の低さなどと並んで、男女の不平等とワークライフバランスなどに加え、家族の生活や子どもの教育問題が指摘される(大石 2018)。
 本企画は、日本で居住年数の長い、1960年代から1990年代の高学歴の中国人移民女性を対象として、ワークとケアワークに関連する問題に関し、年齢および地域間の差異に着目して調査している科学研究費プロジェクトの成果を踏まえたシンポジウム企画である。同科研プロジェクト※では、日本の大都市圏及び地方社会で、大卒及び大学院卒の既婚有子の移民女性を抽出し、ライフコースの聞き取り調査を進行中である。同調査は、ジェンダー研究と移民研究の視点から設計しており、社会的な自立と稼得役割の遂行というワークと、出産 ・育児等のケアワークにかかわる経験、母国と日本のジェンダー観念や社会的制限を受けながらの調整、そしてストラテジーに重点をおいている。日本在住の高学歴の中国人移民女性は、労働市場の慣行とジェンダー観念を受け、どのように対峙し、調整し、どのようにワークとケアワークを実施しているか。企画での各報告は、日中の社会背景を踏め、コーホートに応じて展開される。家族に関する多様な学問的立場の研究者の方々との対話を通して、家族・キャリアを捉える視角についての議論を深めたい。

※基盤研究(C)、課題番号:21K01879、研究年度: 2021~25年度、代表:賽漢卓娜

【大会運営委員】政岡伸洋(東北学院大学・委員長)、柳谷慶子(東北学院大学東北文化研究所)、堀内香里(日本学術振興会特別研究員PD)、賽漢卓娜(長崎大学)、李璟媛(岡山大学)、土屋敦(関西大学)、宇野文重(尚絅大学)

【運営協力】 金子祥之(東北学院大学)